これまでのあらすじ⇒
ル・サンク小石川後楽園建築確認取り消し事件について(1)
ル・サンク小石川後楽園建築確認取り消し事件について(2)
ル・サンク小石川後楽園建築確認取り消し事件について(3)
ル・サンク小石川後楽園建築確認取り消し事件について(4)
住民たちの取消請求により、ル・サンク小石川後楽園の建築確認は取り消され、購入者は怒り、デベロッパーは嘆き、近隣住民は歓喜しました。
説明会で頭を垂れるデベロッパー・販社に購入者たちは誠意を見せろと怒号を飛ばしましたが、彼らの新生活を阻止した真犯人はその会場にはいませんでした。
デベロッパーも「俺らだって引渡したいに決まってるだろ！」と思っていたに違いありません。
さて、このル・サンク事件に伴う短期的な影響と長期的な影響をまとめてみましょう。
短期的な影響
1.文京区他物件への影響
ル・サンクは完売していましたが、建築確認取り消しによって引渡しのめどが立たなくなったため、全戸売主都合の契約解除となる見通しです。
元・購入者たちが現在販売中のマンションに流れる可能性があります。（特に小学校入学関係だと長く待てないため時期は大きくずらせない）
候補として挙げられるのはエリアの近いクレヴィア文京小石川（公式サイト/SUUMOサイト）と同じくらいの大規模のディアナコート文京本郷台（公式サイト/SUUMOサイト）でしょうか。
クレヴィアはルサンクと同じ礫川小学校区なので小学校重視派には受け入れやすいかもしれないですね。
ディアナコートは三組坂や春日通りの交差点ほどではないがラブホテルが周りにある（物件自体も元はLe Hotelというラブホテルでした）のと雑居ビルが多く、ルサンクのような住宅地の雰囲気とは違うのでルサンク検討者がスっと路線変更できる物件かといえばそうではない気がします。小学校も湯島小学校ですし。
2.デベロッパーが文京区の用地取得に慎重に
元々文京区の反対運動は23区でもっとも苛烈だと言われていましたが、今回このような結果となったことを受けて、文京区物件における近隣対策コスト、および近隣住民リスクが大きくなり、事業として成り立たなくなる物件も出てくると思われます。そうすると文京区でのマンション供給が自然と減ってくるのではないでしょうか。
3.建築確認制度および建築審査会制度への見直し
今回は建築確認を都市居住評価センター（ユーイック）に申請し、建築確認が下りているわけですが、結果として建築確認が取り消されてしまったことを鑑みると
・今回の建築確認について、ユーイックの建築確認の妥当性
・民間機関が出した建築確認だからひっくり返したとするならば、指定確認検査機関制度自体の再考
・近隣住民は審査請求の申し立て人として適格だったのか
・建築審査会が建築確認をカジュアルに取り消すことの是非、妥当性
このあたりが問題となってくるのではないかと思います。
NIPPOには国立訴訟のように徹底抗戦して白黒はっきりつけてほしいと思いますね。
泣き寝入りではなく。
長期的な影響
1.文京区の人口減
先ほどあげた短期的な影響2と関連するのですが、文京区での新規分譲マンション事業が下火になってくると思われます。
文京区はもとより坂や高低差が多く、今回問題になったようなGL（地盤面）の算定など争いの火種も他地域より多いです。
既存住民が新規住民をブロックすることによって、適切な新陳代謝・人口移動が行われず、高齢化が進み、区の財政や活力も弱ってくることでしょう。
でもそれも自分たちが望んだ結果ですから受け入れるべきでしょう。
2.ルサンク跡地の行く末
跡地、というか完成間近の建物、これどうなるんでしょうか。
近隣住民の方々がお金を出し合って買い取って公園にするなり歴史性云々を守るなら誰も文句言わないのになんでそうしないんでしょうね。
結局今回の事件は当事者の誰も幸せにしない結果になった気がします。
近隣住民の方々も建築確認が取り消されたときは溜飲を下げたかもしれませんが、今後数年、場合によってはまた十年以上あの建物と向き合っていかなくちゃならない事実の重みをこれから実感するのでしょうか。
個人的に考えた影響なので杞憂に終わればそれに越したことはないですが、さてどうなるでしょうか。
今後の推移を注視しながらルサンク連載をひとまず閉じたいと思います。
小石川つながり
東京センチメンタル 第04話「小石川の恋」
追記：FNNのニュース記事で本物件名が「ル・サンクル小石川後楽園」と誤って表記されていたようですね。
この一連の連載をお読みになった皆さんには言うまでもないことでしょうが「ル・サンク小石川後楽園」が正しい名称です。
綴りも「Le Cinq（仏語：5）」でル・サンクルと読み間違える余地はありません。（NIPPOサイトのブランド名説明はこちら）
「FNNみんなのニュース」がシリーズで取材を続けている、東京都心の「億ション」で、入居直前で起きた、突然の契約解除騒動。
不安に揺れる購入者に「おわび」として支払われるお金に、税金がかかってしまうという事態が起きています。番組が取材を続けている男性は、東京・文京区小石川の地上8階建て億ション「ル・サンクル小石川後楽園」に、2月入居するはずだった。
住民に不幸になってほしいみたいだけど、普通に望ましい未来になるでしょうね
あなたは左へのルサンチマンでバイアスかかりまくってますが市民が勝利した、それだけですよ
1.文京区の人口減
は無理やり過ぎませんか。
大規模新築マンションが乱立している郊外が、将来人口増えるといったらそうでもないですよね。
少子化、そして都心に一極集中という大きな流れには逆らえませんよね。
ディベロッパーが思い通りにできなかったからってそういう物言いをされると、少々欺瞞的のようなものを感じます。
記事の書き方がデベ側にかなり寄ってますね・・・
住民の反対運動そのものにアレルギーがあるような書き方に見える
マンション在住の文京区民ですが周囲に普通にマンション建ってます。
この悪意に満ちた表現と論理の飛躍と客観性に欠けた記事は、書かれた方の見方自体の問題か、それとも自己の経済的利益に基づいた意図的な誘導でしょうか？
左にねじ曲がった人達のコメントは無視するに限りますね
結局、日照権以外は、近隣住民の嫌がらせにですね
近所の住民が頑なになっているのが理解できない。明確に日照権を侵害しているとか、物件価格が安すぎて越してくる層が心配とかならまだしも、他人の不動産にけち付けてるようにしか感じない。
それが進歩的な市民社会だと言われても賛同しかねるし、公共の福祉に叶うとも思えない。
不動産業界はこれで知性派と思ってもらえるほど程度が低いんですかw
早稲田あたりで同人誌ばっか作ってたコミュ障オタクで、ロクに就職がなくて仕方なく不動産業界いった変にプライドだけ高い人に多いかんじの、頭でっかちの気持ちの悪い文章ですね。
行政さえクリアすれば何やってもオッケーと思ってたら、それを覆されたので悔しくて仕方がないんですね？
そりゃ、デベからしてら死活問題ですよねーそれで今までグレーなことばっかやってたから大変ですねー(棒)
横から失礼します！文京区でマンション買えない人達のことも考えて発言してください！
横から失礼します！早稲田大学生を馬鹿にしてると思うので取り消してください！！
とてもちせいをかんじるこめんとですね(棒
まず、口汚い個人攻撃から書き出している時点で、知性の欠片もありませんね。「自称文京区民」「市民」の方々のコメントは問題の本質よりも筆者の粗探し、言葉尻の論いが勝っています。「排他的なプライド」と言い換える事も出来ます。
例えば、なぜこの建築物に「反対」を叫ぶのか、その理由の一つでも説明すればいいのに…。そこに言及が無い時点で、筆者による考察を認めているのと同じですよ。
上記のコメントに対し、ご自身のtwitterで何を言っても構いはしませんが、以前からフォローしているだけに残念です・・・
ツイッターで「文京区の分譲マンションに住んでいる人」のコメントを抜き出して文京区民が攻撃的と呟いていますが・・・
＞彼らの新生活を阻止した真犯人
＞高齢化が進み、区の財政や活力も弱ってくることでしょう。
でもそれも自分たちが望んだ結果ですから受け入れるべきでしょう。
＞近隣住民の方々も建築確認が取り消されたときは溜飲を下げたかもしれませんが
事実に色をつけたような呼称や印象論を書いては「悪意に満ちた表現と論理の飛躍」と書かれても仕方ないでしょう
過去の記事見ると分析力が高く語り口も論理的だったのに、なぜこの記事はこういった印象から入る言葉が多いのか
最初のコメントにある左へのルサンチマンなのか、それとも不動産業界に与える影響が大きすぎて客観的にコメントできる立場にないのか・・・