不動産屋は売りたいから急がせるのか?

先日こんなブログを見ました。

さて、読者の方からこんな質問をいただくことがあります。
「不動産会社の担当者は、ポンポンと話を進めたがる。
ちょっと見に来ただけだったのに、見積もりをしたり、考えると言ったら、じゃあ明日連絡しますと言ってきたり。
あきらかに急かせているし、焦っているというのが丸わかりでこわくなります」
これ、不動産営業あるあるですよね(;^_^A
そしてこれには理由があるんです。その理由がたくさんあって、一度では話しきれないので、シリーズ化することになりそうです。
いつか
「なぜ不動産営業マンはいつも焦っているのか」という本を書きたいと思うくらい(;^_^A
どこからお話ししていいのか迷うのですが、まずは不動産営業マンの仕事についてご説明したいと思います。
残念ながら「お住まい探しにたずさわることで、お客様のしあわせに貢献したい」と思っている営業は多くはありません。
それはマクドナルドで店員が放つ「ありがとうございます」という言葉に気持ちが入っていないのと同じです。

【質問】「不動産屋はなぜ急かせるの?」 不動産ガールあかねブログより)

これを読んで一応言っとかなきゃいけないなと思ったので今回書くことにしました。
不動産屋さんの名誉回復運動です。(違う)
営業が客を急がせるときというのは何パターンかありますが、主に次の3パターンにまとめられます。
1.予算や数字に追われているとき(先に紹介したブログのパターンですね)
2.動きの速い物件を紹介したとき
3.自分で結論を出せないお客さんのとき
この1,2,3はそれぞれ必ず独立しているわけではなく、組み合わせもあります。(だから1が多いという印象を受けるのでしょう)

2の動きが速い物件というのは値段の割にモノがよかったり、モノの割に値段が安かったりという一言で言えば「掘り出し物」のケースです。
しかし「掘り出し物」は目ざとい人の目に留まれば、すぐ押さえられてしまいます。だから「今日決めないと次はないですよ」の言葉に嘘はないわけです。
実際後日購入意志を伝えられてももう別で契約が進んでいて「あの時の言葉は本当だったんですね」と後悔しても後の祭りということも多いです。
僕なんかよく掘り出し物を紹介するので紹介してから数時間で買い付けをもらったりすることもありますが、本当に競争の激しいものだとそれでも一番になれなかったりします。

運命の女神・フォルトゥナには前髪しかない

運命の女神・フォルトゥナには前髪しかないから、通り過ぎた後で追いかけてもつかむことはできないとよく言いますが、フォルトゥナを見つけた時にちゃんと前髪をつかむように発破かけてやるのも不動産屋の仕事のうちなんじゃないかなと思います。
本当にいいものは待ってくれないのです。
掘り出し物が来てもグダグダ動けない人はもう二度と掘り出し物を求めないでほしいです。(笑)
チャンスがないという人はチャンスが目の前に来ても何かと理由をつけて動かずチャンスがないと言い続けるでしょう。
不安や懸念はいろいろあるでしょうし、それをむやみやたらに煽り立てる人も多い昨今ですが、動いてから次に考えることも時には必要なんじゃないかと思います。

考えるな、感じるんだ

「考えるな、感じるんだ」ですよ。(マンションを買える人、買えない人より)
じゃあ本当にいいものを勧めてるから急かしてる人と自分のノルマのためにろくでもないものを勧めている人をどうやって見分けるかですって?
それは日ごろからの関係づくりができてるかできてないかってとこに尽きると思います。究極的に言えばその人が信頼できるかどうか。
だから安い仲介手数料を求めて毎回業者を変えているような人は節約できた仲介手数料以上の損をしているかもしれません。

3はお客さんの人生を不動産屋さんが救ってあげてるケースですね。このケースではだいたい買った後にお客さんから感謝されます。
結婚・出産・家の購入、そういう人生の節目は決断にもエネルギーが要ります。でも決断を先延ばしにすればするほど後からもっとハイスピードで走らなければならなくなります。
スムログ年頭の挨拶でも触れたように背中を押してやる人になりたいと思っています。

結論としては当たり前の話ですが、急がせるにもいろいろ理由があって必ずしも客のためにならないことばかり、というわけでもないということをお伝えいたしました。
相手が急がせてくるのはどうしてなのか?その理由をよく考えることです。
掘り出し物だかそうでないかがわからないと損をするのはその人自身なので。
今年は皆さまが運命の女神・フォルトゥナをつかまえられる一年でありますように。

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